固体高分子形燃料電池(POLYMER ELECTROLYTE FUEL CELL)

固体高分子形燃料電池(POLYMER ELECTROLYTE FUEL CELL、略してPEFC)について調べてみました。

特許庁の特許検索で調べてみても、燃料電池はかなり多くヒットしますので、今後も期待される分野ですね。

携帯電話やパソコン、自動車などへさらに普及していくことが期待されています。

その他にもりん酸形燃料電池(Phosphoric Acid Fuel Cell、PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(Molten Carbonate Fuel Cell、MCFC)、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell、SOFC)、微生物燃料電池(Microbial Fuel Cell、MFC)等、

の種類はありますが、まだ一部が研究段階のものもあるため、ここでは一般的に実用化されている基本の固体高分子形燃料電池について解説していきます。

画像はWikipediaを参照しています。

 

水素(メタノールの場合もあり)を燃料極(負極)から取り込んで、プロトン(H⁺)と電子(e⁻)に分けられます。

H₂ → 2H⁺ + 2e⁻

ここで取り出された電子が電気エネルギーとして活用されます。

固体高分子膜(電解質)を通って、燃料極で生成されたプロトンのみが空気極へ移動します。この固体高分子膜がイオン交換膜となります。

空気極(正極)では、固体高分子膜から移動してきたプロトンが空気(O₂)と反応して、水が生成されます。

4H⁺  + O₂ + 4e⁻  → 2H₂O

この燃料極と固体高分子膜、空気極を貼り合わせたものは、電極接合体と呼ばれます。

最終生成物が水なので非常に環境に優しい電池ということになります。

水素からプロトン(H⁺)と電子に分かれ、最終的に空気(O₂)と反応して水になる。

構造としては、画像をみる限りでもかなり単純でわかりやすいのですが、燃料膜で触媒として用いられる白金が高価で希少であるためにコスト面での課題や、高分子膜の耐久性の向上、30%~40%である発電効率の向上も今後の課題としてあげられます。

白金(プラチナ)は、日本では貴金属として使用されることもよくありますが、自動車産業などの工業的な使用がかなり多いということですね。

燃料電池関連の特許を読み始めてまだ間もないですが、モバイル化がますます進む現代ではなくてはならない存在ですし、課題も多いので、今後も注目していきたいと思います。

不織布について調査しました

「不織布」(ふしょくふ)関連の特許明細書と出会いました。

ギフトラッピング用の布やカイロ、オムツ、コンビニ等でもらうおしぼり、コーヒーフィルター、植物を守る養生シート、女性用の試着室にあるフェイスカバーなど身近な生活の中でもよく見かけます。さらに建築、土木、農業、医療、産業など多岐にわたる分野で活躍しています。

日常の至る所にある不織布ですが、どのように製造されているか考えたことはありませんでした。布と言っても「不織」なので織っているわけではなく、繊維同士を接着して布状にしているんですね。フワッと軽くて滑らかな素材です。

長所としては、

  • 厚さや密度を自由に変化させられること
  • 生産スピードが速い
  • 様々な素材で構成できる
  • 端からほつれてくることがない
  • 様々な機能が付与しやすい
  • 複数の素材と組み合わせやすい、etc.

短所としては、

  • 強度や耐久性が織物に比べて劣る
  • 伸縮性が出しにくい
  • 透明なものを作りにくい、etc.

ウィキペディアで見る「不織布」

今回の特許明細書の中では「スパンボンド不織布」がテーマでしたので、シンワ株式会社さんのサイトを参照させていただきました。初心者にもわかりやすい図です。

シンワ株式会社さんのサイト

最初は米粒状のプラスチック(ペレット)を溶かして、ノズルから出てきた糸状のプラスチックを冷却し、エジェクターの中で繊維化し、コレクターで搬送する。平面のコンベヤーにその繊維を広げ、上下に設置された熱ロールの間を通過する間に点接着されると不織布の完成です。

スパンボンド法のほかにも乾式法や湿式法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法、など様々な方法があります。不織布の原料や目的、用途に応じて選択されます。

不織布が様々な分野で利用される中で、焼却処分する際の二酸化炭素排出量が問題になっているようです。今回の特許明細書では、二酸化炭素の排出量を抑えるための技術も併せて特許として出されていました。

化学製品ですからこういった環境面での問題が出てくるわけですね。新しい技術が開発される反面、新しい問題も出てくるとは、世の常です。

合成高分子化合物から離れないようにと思い、いろいろな特許明細書を探していました。合成繊維の分野もいろいろ調べていくとさらに面白くなりそうです。

ユニクロのように、「吸湿」、「速乾」、「保温」、「抗菌防臭」、「消臭」などの機能性を重視した繊維も多く出ています。

個人的には「究極に痩せて見える洋服」を実現できる繊維、を希望しますけども。余談でした。